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なぜ家具にはエンブレムやブランドロゴが付かないのか?

家具にエンブレムの画像

常々、不思議に思っていることがあります。
それは「なぜ家具にエンブレムやブランドロゴを付けなかったのか」ということです。

 

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自動車業界に見る「エンブレムの力」

まず自動車を例に考えてみましょう。

自動車には必ず、見える場所にエンブレムが付けられています。

フロント部分やリア部分に配置され、一目でどのメーカーの車か分かるようになっています。

なぜなら自動車のデザインは頻繁に変わり、さらに車種が非常に多いからです。

デザインだけでメーカーを判別するのは困難ですが、エンブレムがあることで誰でも簡単に識別できます。

そして、そのエンブレム自体がブランドの象徴となり、自動車メーカーにとって強力なブランディング手段となっているのです。

 

アパレル業界におけるブランドロゴの役割

アパレル業界も同様です。

洋服の胸元や袖にブランドロゴやネームを大きく配置するのは、もはや当たり前の戦略になっています。

重要なのは服そのもののクオリティやフォルム以上に「ブランド名が見えること」です。

同じ価格であれば、無地のTシャツよりも有名ブランドのロゴ入りTシャツを選ぶ人が圧倒的に多いのは言うまでもありません。

つまり、ロゴやエンブレムが「ブランドの価値を担保する記号」として機能しているのです。

 

商標とブランド戦略のメリット

エンブレムやロゴ、ブランド名にはもう一つ大きなメリットがあります。

それは「商標登録による保護」です。

いったん商標を取得してしまえば、半永久的にブランドの権利を守り続けることができます。

この仕組みのおかげで、デザイン自体の差別化が難しくても「ロゴの違い」だけで別製品として扱われ、なおかつブランド料を上乗せできるのです。

つまり、同じような製品であっても、ブランド名が付いているだけで消費者は価値を感じ、購入意欲が高まるというわけです。

 

家具業界はなぜエンブレムを付けなかったのか?

それに対して家具やインテリア業界は、見える部分にブランドロゴを付ける文化をほとんど持ちませんでした。

多くの場合、メーカー名は椅子の裏側や見えにくい場所に小さく刻印されているだけです。

考えられる理由の一つは「家具のデザインが変わらない」点です。

自動車のように毎年モデルチェンジをするわけではなく、同じ椅子やテーブルのデザインを長期間販売し続けるのが家具業界の特徴です。

つまり、家具においては「デザインそのもの」がブランドを象徴する存在だったのです。

しかし時代が進むと、状況は変わりました。家具のデザインは模倣されやすくなり、いわゆる「名作家具」と呼ばれる作品はコピーされ放題になっています。

オリジナルの価値を守る仕組みが弱いのです。

 

「機能や質感こそ価値」という家具の思想

家具業界がエンブレムを前面に押し出さなかったもう一つの理由は、「機能や質感こそが家具の価値である」という思想です。

家具は日常的に使うプロダクトであり、見せびらかすものではなく、暮らしを支える道具です。

そのため、ロゴよりも実際の座り心地や素材の質感が重要とされてきました。

この思想は家具を「芸術的デザイン」ではなく「実用的プロダクト」と捉えていたことの表れでもあります。

 

もし家具にエンブレム文化があったら?

ただし現代の家具は、もはやアート作品のような存在に近づいています。

もし家具に自動車のような「エンブレム文化」が根付いていたらどうでしょうか。

家具のコピー問題は今よりも深刻化せず、ブランドの差別化がもっと容易になっていたかもしれません。

大きなロゴやエンブレムが付いていれば、「これはオリジナルだ」と一目で分かるようになり、デザインそのものが模倣されてもブランドの価値は守られた可能性があります。

ただしそれはアート化を加速させ、本来はデザインであり機能や質感を訴求する家具業界とはかけ離れた世界になっていた可能性があります。

 

 

まとめ

  • 自動車やアパレルはエンブレムやロゴでブランドを強固に守ってきた
  • 家具業界は「デザインの永続性」と「機能性重視」の思想からロゴを控えめにしてきた
  • その結果、名作家具がコピーされやすく、オリジナルの価値を守りにくい状況となった
  • もし家具にエンブレム文化があれば、ブランド価値の守り方は今とは異なっていた可能性がある

 

「なぜ家具にはエンブレムがないのか?」という疑問は、デザインとブランドの関係を考える上で非常に興味深いテーマです。

今後、家具業界がどのようにブランドを守り、価値を伝えていくのか注目すべきでしょう。

筆者のお店「case study shop NAGOYA」

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