– SUMATRA –
デザイナー:ENZO MARI (エンツォ・マーリ)
世の中には様々な名作プロダクトが存在しますが、ペーパートレーにも名作が存在します。
それがエンツォ・マーリが1967年にデザインをしたSUMATRA(スマトラ)です。
計算されたシャープなデザインは、その見た目の美しさだけでなく利便性も考えられた構造です。
ダネーゼの傑作ペーパートレー
スマトラはマーリらしい鋭い造形感覚が集約されたようなデザインです。
エッジの鋭さはスマートさを感じ、かつオブジェ的な印象も受けます。
Aサイズがぴったりの過去も今も変わらない使いやすいサイズです。
このスマトラの良さは単体で使うことだけでなく、必要に応じて段数を増やせるところにあります。
絶妙な斜めラインは、積み重ねてもそれぞれの段から取り出しやすいです。
後から購入して増やすことが出来るのは実際便利ですし、段数が必要なくなれば分解してそれぞれ違う場所で使うこともできます。
ただあれですね、ホワイトだと後から追加すると色焼けの違いがくっきりしますからちょっと違和感ありますけど。
向かい合わせのデスクで使いやすいようにスマトラを互い違いにスタッキングすることもできます。
このアイデアはあまり見かけませんから、少ないケースかもしれませんが重宝される使い方です。
スタッキングは重ねるという意味ですよ。
名作たる由縁は販売期間の長さにもあります。
1967年に発売されて以来、90年代に一度生産が途切れはしましたが、2000年の新生ダネーゼ始動とともに再開され現在まで形も何も変えず販売され続けています。
ひたすらに長い間人々から求められているのはペーパートレーとしては非常に珍しいことです。
マーリの良さを感じられつつデザインの良さを楽しむトレーです。
まさにイタリアンミッドセンチュリーですね。
でも角が尖っているので、取り出す時に手が角に刺さったりします。
勢いをつけると危ないので、ゆっくり取り出しすると良いです。
私も自分のデスクで使っていますが使いやすさはかなりの物です。
世の中が完全にデジタルに移行してしまうと使われなくなってしまうかもしれませんが、その頃には何か別の収納として使われるようになっているかもしれませんね。
SUVAとの違いも解説しています。
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