– 360°container –
デザイナー:Konstantin Grcic (コンスタンチン・グルチッチ)
イタリア人デザイナー「コンスタンチン・グルチッチ」が2010年にデザインをしてマジス社から発売されたこのワゴンは、現代のプラスチックワゴンの中で最も優れたデザインの一つです。
360°回転するトレーは使いやすく工夫されており、後の名作ワゴンになるであろう家具です。
よく考えられた収納ワゴン
プラスチック製のワゴンの歴史は古く、1960年代には回転して取り出す構造のトレーを備えたデザインのワゴンはヨーロッパに存在していました。
その中で最もセールスもあり有名なデザインとなったのがジョエ・コロンボの「ボビーワゴン」でしょう。
そして全段がトレー構造になっている中で最も有名なのは倉俣史郎氏による「リボルビングキャビネット」です。
2004年にはスタジオジョエコロンボよりトレーだけのワゴン「スピニー」も発売されました。
というようにトレーを並べた構造のワゴンは過去にいくつも存在します。
そんなワゴンの歴史の中がありながらも一連のワゴンには一つの問題がありました。
それはトレーが互い違いに散らばってしまい、それを全段整列されるのが面倒だということです。
グルチッチによる360°コンテナはこの問題の解決がされています。
銀色に伸びるアルミ棒は取っ手なっており、ここを支点にストッパーが付いていることでトレーが中央で止まるように出来ています。
これにより常に全段で揃っている状態を保つことが出来ることでインテリア的にも優れた存在感を発揮します。
またサイズを実用的に考えられていることも見逃せません。
5段はテーブルやデスクの下に収納するための高さにしており、10段は人が立ったまま移動して使いやすい高さになっています。
これによりオフィスで各々の用途に合わせた展開をすることが出来ます。
キャスターまでこだわったスマートな外観は見た目にも美しく、それでいて収納として優秀なワゴンとしと人気度が高いです。
色合いも絶妙で現代の空間に合わせやすく、それでいてミッドセンチュリーやスペースエイジな空間とも相性が良いです。
ただ2019年に発売したイエロー、ピンク、ボルドー、ブルー、グリーンのキャスターは黒で統一されています。
さすがにこれだけの新色でキャスターまで同色に合わせるのは難しかったのでしょう・・・
キャスターといえどこの色のためだけに量産するのは結構辛いと思いますよ。
北米ではハーマンミラー社がマジスの独占販売権を持っているため、よくハーマンミラー製品と合わせたコーディネートをしているのを見ます。
美しいワゴンとして他にはない良さがあります。
よく見なくても別物ですが、一見するとボビーワゴンと似ているため比較する人は多いはずです。
どちらも良さがありますので使用用途に合わせて選ぶべきですね。
格好良いワゴンが必要な人にはお薦めできます。
私は10段をカタログやサンプル入れに使っていますよ。
中に生地や木材サンプルが詰まっており、これを移動しながら顧客に見せることが出来るのは便利です。
店舗やショールームでもこうした使い方をすると便利で散らかりません。
使わない時は隅っこに移動しておけば良いです。
ところで製品名の読み方ですが”さんろくまるこんてな”と読んでいます。
合っているのかよく分かりませんがこれでメーカーの人にも通じています。
>>【MAGIS/マジス正規販売店】 360°container (360°コンテナ)販売ページ(私のお店です。amazon oayや楽天ペイの利用も可能です)
https://www.casestudynagoya.jp/SHOP/magis-360container.html
追記:オレンジとレッドは製造終了しました。
グレーもキャスターはブラックに変更されました。
さらに追記:4段仕様が発売しました。
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