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家具屋で服を販売していた時の話

服の写真

実際のその時の服ですけど何処のかわかると良くないのでモザイクで

 

そう言えば急に思いだしました。

いまから6年以上前に私のお店で服を販売していたことがありました。

家具やインテリアを販売する店なのにどうしてアパレルを販売していたかというと、こんなことがあったからです。

 

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まだ私がお店を開業して半年しか経っていない頃のことでした。

そこに「新しく始めるアパレルブランドを販売してもらえないか」という電話が東京から入りました。

 

その時点で私も「いやうちは家具インテリアを販売するお店なんですけど・・・?」と答えましたが、それは承知の上で連絡をされたそうなんです。

 

服の写真

 

その方々が新規で始めるアパレルブランドは、”空間へのアプローチ”をコンセプトに衣服を作っていました。

従来のアパレルブランドと違う点が、空間に配置されるインテリアやプロダクトなどに合わせたシーンを提案するというものでした。インテリアや建築に合わせて使用する衣服ということですね。

国内の一流の繊工場で作っていて生地も一般的なものより高価なものを使用してこだわりにこだわっているということでもありました。

 

それに合わせて販路も通常の服屋だけでなく、家具やインテリアを販売するお店で置いてもらって販売するという珍しい手法を取っていたために私のお店に営業をしてきたそうです。

 

名古屋で販売できるお店を探していたところ、私のお店のブログを見つけたことで「ぜひここでやってもらいたい!」と思ってすぐに電話をされたそうです。

 

うちが評価されたのは嬉しいことでしたが、実際に服を置いて売れるかどうか私は疑問でした。

そしたら実際に東京から服の現物を持って代表者がお店まで訪ねてくれました。(先方がアポなしで来た)

 

それで服の現物を見せてもらいながらカタログも全部みせてもらって話も聞かせてもらいました。

代表はイームズといったミッドセンチュリー期のデザインが好きらしく、私のお店のことをいたく称賛してもらえました。

 

しかし服に関しては見る限り、値段を知る限り正直言って難しいものでした。私が思うにブランドの狙いとターゲットが合わないのではないだろうかと考えてしまいました。

新規で始めるブランドですが、ちょっと値段が強気すぎるのではないだろうか、そして要求する掛率がちょっと高すぎるというのも気になりました。アパレルとは思えないほどの仕入れ率なんです。それでいて買取ですからね。

 

それで私は「せっかくなのですが・・・」と断ることにしました。

でも代表は「ぜひ!委託販売でも良いので!」と押しが強かったので、「とりあえずじゃあ展示して販売するだけなら・・・」ということで期限を決めて私のお店で服の販売を始めることにしました。

お客さんからの反応が良いようならそのまま続けると約束をして。

 

販売を始めた以上はちゃんとやらないといけませんから、私は宣伝をしてやる気をもって最初の区切りの月まで販売を続けました。

 

そして区切りの月を迎え、そのまま連絡を待っていましたが一向にアパレルブランド側から連絡が入りません。

一週間たっても連絡が無いので私からブランド側へメールで連絡をしましたが、それでも数日経っても返信がありませんでした。

 

「連休でもないのにおかしいな・・・」と思い今度は電話をしてみることにしました。

すると。

 

「おかけになった電話番号は、現在使われておりません」

 

え、マジで?

何度掛け直しても繋がりません。

 

あまりにおかしいのでブランドがある会社の住所を調べましたがHPが消されていました。

さらにその”ある方法”を使って住所に誰かいるか確認をしましたが、該当の住所は空き家になっていました。

 

・・・あ、これ夜逃げだ。

 

もうですね、始めた以上は続けないといけませんし、もし何かあって辞めることがあるのならちゃんと関係者に連絡しないといけませんよ。迷惑しか掛かりませんから・・・

 

こうして私の短いアパレル販売経験を終えました。

こんなすぐにやめるのならやらないほうが良いですよね。私のお店の方針がぶれただけです。

 

何かを初めて熱意をもって人に勧めるのは良いのですが、こうして逃げちゃうともう二回目は無いですからね。私も周りももう関わろうとしなくなっちゃいますから。

 

以上、服を売っていたんですよという話でした。

 

ちなみに全然その服は売れませんでした。

 

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