アメリカンミッドセンチュリーを代表するデザイナーの一人「ジョージ・ネルソン(George Nelson)」は1944年にハーマンミラー社のデザインディレクターに就任しました。
当時のハーマンミラー社はギルバート・ローディを失ったばかりで同社を導いてくれる新しいデザイナーが必要でした。
そこで選ばれたのがジョージ・ネルソンです。
ネルソンはハーマンミラー社に5つのデザイン原則を提唱しました。
ジョージ・ネルソンのデザイン5原則
ジョージ・ネルソンはこの5つのデザイン原則を提唱しました。
What you make is important
”あなたのつくるものは重要である”
Design is an integral part of the business
”デザインはビジネスに不可欠である”
The product must be honest
”製品は誠実でなければならない”
You decide what you will make
”何をつくるかは自分で決める”
There is a market for good design
”良いデザインにはマーケットがある”
そしてこれがハーマンミラー社自体のデザイン原則となっています。
ジョージ・ネルソンは教育者でもあることが良くわかります。
デザインの仕事をしている方々には身に染みる話ではないでしょうか。
この原則の中で「There is a market for good design(良いデザインにはマーケットがある)」はアーロンチェアの発売に関係します。
当初アーロンチェアの背も座もメッシュ素材の椅子は斬新すぎてマーケティングからストップがかかりました。
マーケットが無いとの判断もあったのでしょうが、原則から言えば優れたデザインには市場が生まれるということです。
そうしてアーロンチェアは発売後にはワークチェアの歴史を変えるほどの存在となりました。
ハーマンミラー社は数々の見たこともないような独創的なデザインの家具を発売しているのも、このデザイン原則から考えると不思議ではありません。
良いデザインなら売れるということです。
でもマーケットが無くそのまま消えていったデザインもありますけどね、しょうがないです。
また独創的でマーケットを作るようなデザインをハーマンミラー社には製品化してもらいたいです。
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