ジョエ・コロンボによる名作家具「ボビーワゴン」には過去には「マルチカラー」という奇妙な配色が存在していました。
上写真は以前存在したボビーワゴンの公式サイトですが、青や紫に赤に緑と黄いろを組み合わせたボビーワゴンが紹介されています。
ボビーワゴンは1971年発売当時はイタリアのビエッフェ(Bieffe)社が製造販売をしており、この奇抜な配色のマルチカラーを実際に製造して販売していました。※現在はイタリアのビーライン(B-LINE)社
このカラーコンビネーションですがポストモダンの影響を強く受けていると考えられます。
当時のイタリアの家具デザインというと、60年代からのラディカルデザインの影響が強く、また、ポストモダニズムの台頭がありました。
この色合いはまさにそれらを象徴するカラーリングです。
エットレ・ソットサスがカラー指定したのかな?と思うほどです。
ボビーワゴンのマルチカラーは現在販売していない
現在はマルチカラーのボビーワゴンは製造・販売されていません。
ヴィンテージ市場にだけ稀に見かけるだけです。
ここ日本でマルチカラーのボビーワゴンのヴィンテージはほとんど流通していませんから、もし見つけたらレアものです。
ただ、上写真のマルチカラーが気になったでしょうが、このように勝手にマルチカラーにすることは出来ます。
もう今やっている店はありませんが、以前は一部の店で勝手にボビーワゴンを分解してマルチカラーになるように組み直して販売していました。
だから全く同じ配色のマルチカラーが出来上がるのではなく、白×黒のコンビネーションでマルチカラーを作ると、パーツごとにお互いで色を補う合う形になっていました。
私も以前にボビーワゴンを全部分解してマルチカラーを作ったことがあります。
今でもボビーワゴンのマルチカラーを作って販売しようと思えば出来るのですが、それをやるほどの意義が見当たらないのでやりません。
マルチカラーにする労力をかけて在庫を用意してまで売れないと思います。
配色を奇妙にしたボビーワゴンは実際に売れづらいですし。普通のカラーリングの方が好まれます。
でも何かの企画として少量だけマルチカラーのボビーワゴンを作るのはありですね。
個人でマルチカラーのボビーワゴンを作ろうと思ったら最低二台以上のボビーワゴンが必要となります。
そこまでしてもマルチカラーが欲しい人はやってみてはどうでしょうか。
そう言えば私のお客さんで友人同士でボビーワゴンのパーツを交換してマルチカラーを作っている人がいました。
お互いマルチカラーが欲しい友人がいたらピッタリですね。
いつか正規でマルチカラーが発売されることもあるかもしれません。
グレートーンのみだったらありなのかも。
50周年の節目の時でもマルチみたいなことはしなかったので公式でも挑戦しづらいカラーでしょうかね。
コメント