A BATHING APEのカモフラージュ柄をプラスチックサイドチェアに施した最初の椅子といえばこちらです。
case study shopとのコラボレーションによって生まれました。
ストーリーとその後の展開について書きました。
カモ柄シェルチェア
当時私の前の社長とNIGOⓇ氏との間でこのコラボ企画が始まりました。
未だかつてないシェルチェアをということで、椅子の背面にカモ柄をプリントするという画期的なデザインとなりました。
シェルチェアのような曲線の物体にここまできれいにプリントするために特殊な技術を使っていました。素体に使っているチェアはモダニカ社の物です。当時モダニカの代理店でしたし。
そうして2009年の9月に期間限定で発売しました。ちょうど10年前ですね。
数量は限定しませんでした。期間中に注文を貰ったら貰った分だけ生産をして後日納品をするという方法をとりました。
ところでプリントを背もたれ裏側にした理由ですが、座る面にプリントしてしまうと衣服と擦れて模様が削れていってしまうのと、単純に人が座ると見えなくなってしまうからです。
椅子を並べた状態でもプリントがわかるように背もたれにしています。
当時の写真を探したらありましたね。
10年前の私が写っています。
このカモ柄チェアはよく売れましたよ。BAPEⓇのネームバリューもありますし、何より価格がすごかったです。
過去の販売履歴を調べて思いだしたのですが、この椅子の何がすごいってそれが価格ですよ。
当時の販売価格は1台税込¥49,800でした。安すぎやしませんかね。ベースも込みの値段ですからね。
わずか10年前といえどもう時代が違いますね。今から思うと安すぎて腰抜かすほどですが、当時は別段安いとは思いませんでした。
あれですかね、金銭感覚が変わったのかもしれません。というかそうだと思います。
なにせ当時はまったくお金が無かったですからね、給料未払いでしたし自分で家具を買うなんて考えられませんでした。それでいてインテリアショップの店員なんですからね、舐めてますよね。
今もしこの椅子が目の前にあって販売価格がヨンキュッパだったら衝撃を受けます。
このカモ柄が好評だったのでその後色を変えて限定発売しました。
これは店舗限定です。
その時の思い出はこちら。
読み直すと当時のイヤな思い出が蘇ってきますけど。
でももうここからは深く言及しませんが、いまこうしたシェルチェアにプリントしたチェアがたくさん出ているじゃないですか。カモ柄も裏面じゃなくて表面にして。差別化のつもりでしょうか。
まああれですよ。昔からアイデアだけよくとられてましたからね。これもいつかやられると思ってましたが、まあ案の定です。
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