実は昔、映像プロダクションでAPをやっていた時があります。
テレビ局で言えばADポジションですね。超短期間ですけど。
昔から文章を書くのが好きだったのでそっち系の勉強をしていたこともあったんです。
それがいま個人的に情報を発信することに繋がってはいますね。人生はなにが後の自分に関わってくるかわからないものです。
結局今はテレビや映像どころかエンタメもニュースも何も見ない人になってしまっていますけど・・・真逆の人間になりました。
それで、そのAP時代に経験したことが今も良い教訓となっています。
ローカルCMの撮影現場で経験したこと
あるローカル企業のCM撮影をしていた時のことです。
出演者は俳優さん一人で、風船を大きく膨らませるという演技でした。
後でCG処理して風船はとんでもない大きさにするようなプランです。
撮影本番中は、その俳優の演技が過剰でちょっと面白かったんです。
でも私は「笑ったら失礼だから我慢しないと!」と無表情で作業に徹していました。
でも撮影現場の周りのみんなは笑っていたんです。ディレクターなんて手を叩きながら爆笑していました。
私にはちょっと面白いぐらいで、爆笑するほど面白いとも思わなかったです。何が周りの人たちはそんなに面白いのかと不思議でした。(私も若くて尖っていましたし冷めてました。)
※音は収録されない現場でした。
何度か撮影のリテイクをしていたので、その合間にディレクターから私に「笑ってあげないと」と諭されました。
私は「いや、笑うと失礼だと思って・・・」と言い訳のような返答をすると、ディレクターは「違う違う、演者が面白いと思ってやってくれているんだから、笑ってあげたほうが良いでしょ」と言いました。
そこで私は「なるほど」と思いました。
演者のために笑ってあげているわけで、それはひいては映像のためなんですよね。
逆の立場に回るとわかることなのですが、自分が演者だったら笑ってもらったほうが嬉しいです。
実際、私も演者に回ることがあったので、そうした時に無表情で見られているのは辛いものがありました。相手と同じ境遇になってやっとわかることがあります。
これは今も覚えている経験です。良い勉強になりました。
自分はそう思わなくても、相手がそれを望んでいるのなら意志とは関係なくやってあげたほうが良い結果を生むということです。
何でも相手の立場に立って望む行動をとってあげることが最良。そこまで想像力を働かせるのが理想です。
すごく当たり前のことを書いているようなのですが、経験として私も理解できたのが20歳を超えてからでした。それがこの”笑ってあげたほうが良い”ということです。
この経験は今も思いだされることで、その度に『相手の立場だったらどうしてもらうのが良いか』と考えるきかっけとなっています。
自分の狭い範囲で物事を判断せず、もっと相手のことを考えて広い視野で考えた行動をとりたいものですね。
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