– PK-600 /PK Bowl/PK Marble–
デザイナー:Poul Kjærholm (ポール・ケアホルム)
ポール・ケアホルム(1929-1980)は近年日本でも知名度が上がり評価も高くなったデンマークの家具デザイナーです。
1950年代から数々の名作家具を生み出していますが、家具以外にもこんなデザインをしています。
ポール・ケアホルムのPK-600
これは1963年にフレデリシア市庁舎の内装を手がけた際に手掛けたマーブル※を使用したオブジェです。
オブジェと書きましたがもともとは灰皿だったようです。
イタリアの石灰岩をそのまま削り出して作られた豪華なオブジェで、重さも250kgもあったそうです。
内装として作られたものなのでオリジナルは市庁舎にあるもののみらしいです。
※マーブルは日本で大理石と呼ばれる石灰岩です。
そんなオブジェを製品として正規復刻したのがデンマークのアーキテクトメイド社です。
PK-600と名付けられイタリアのネロマルキーナを使用してオリジナルを踏襲したデザインです。
ポール・ケアホルムは奥さんがご存命で、息子と娘がおり、彼らは建築家ゆえアーキテクトメイド社と共同して製品化にあたっています。
この大きさのマーブルを加工するのは非常に手間がかかるだけでなく可能にする職人が限られていることで製造が難しいものです。
ネロマルキーナで出来た豪華な彫刻で年間10個しか生産できない希少な作品です。
そんなPK-600は大きさも重量もとんでもないため、ケアホルム自身が一般家庭用にサイズを小さくしたものをデザインしています。
それがこのアーキテクトメイド社から正規復刻されたPK-Bowlです。
サイズを小さくしただけでなく素材は御影石に変更し、中央を円の窪みになるように滑らかに仕上げがされています。
円の内側と外側の荒削りな仕上げは女性らしさと男性らしさの対比を象徴しているそうです。
これは2007年に限定500個で作られましたが2023年現在まだ在庫がたくさんあります。
そう売れるようなデザインでもありませんのでしょうがないですが、近年のケアホルムファンの増加により完売が期待されます。
そしてPK-600をそのまま小さくしたPK-Marbleもアーキテクトメイド社から製品化されています。
こちらは単純そのまま小さくしたデザインです。
PK-600は現実的ではない存在なので、こちらなら普通に家庭でもどこでも使用可能です。
それでもサイズが大きいという方にはこのPK-Miniがあります。
ネロマルキーナを使用して手のひらサイズなので手軽です。
重量はあるのでデスクの上の重しとしても使えます。
もっとも簡単にポール・ケアホルムのマーブルシリーズを味わうにはこれが良いです。
これらの製品は素材が素材だけにほぼ永遠残り続けます。
ポール・ケアホルムの作品の中では変わり種かもしれませんが、コレクションとしても贈答品としても楽しめるでしょう。
アーキテクトメイドのポール・ケアホルムの製品は国内で在庫を持って販売しているところで購入可能です。
下記からご注文できます。
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