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カスティリオーニ兄弟によるトラクターのシートを用いた名作椅子「MEZZADRO(メッザドロ)」とは

mezzadro

– MEZZADRO –

デザイナー:Achille Castiglioni & Pier Giacomo Castiglioni

(アキッレ・カスティリオーニ & ピエール・ジャコモ・カスティリオーニ)

 

MEZZADRO(メッザドロ/メッツァドロ)はイタリア人デザイナー「アキッレ・カスティリオーニ & ピエロ・ジャコモ・カスティリオーニ兄弟」が1957年にデザインをした椅子です。

イタリアンミッドセンチュリーデザインはヨーロッパの中でも一際尖ったデザインが多くみられます。

そんな数々の挑戦的なデザインの中で、このメッツァドロはトラクターのシートを座面に採用しており、労働現場では普通の存在を取り入れて普通では無いデザインを作り上げています。

その奇妙なバランスが後世に残るデザインになった由縁でしょうか。

 

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カンティレバー構造のスツールとしても初期のデザイン

メッツァドロの実物

メッザドロはカンティレバー構造の椅子です。

カンティレバー構造の椅子と言えばマルセル・ブロイヤーとマルト・スタムの裁判があったように、その起源が争われた椅子構造です。

>>マルセル・ブロイヤーの名作「チェスカチェア」とスタムとの裁判について

マルセル・ブロイヤーの名作「チェスカチェア」とスタムとの裁判について
カンティレバー(片持ち構造)の最初の椅子であるチェスカチェアはブロイヤーの名作椅子です。 しかしマルト・スタムとの裁判によって非常に複雑なストーリーを持っています。これにより一部ではチェスカチェアはスタムデザインであるという記載にもなっています。理由を書きました。

 

ブロイヤーとスタムが裁判で争っていたのは、カンティレバー構造を「椅子」としてデザインすることについてでした。

カンティレバー構造を用いた座るもの自体はそれ以前から存在をしており、その筆頭がトラクターのシートでした。主にアメリカで使われていたトラクターです。

これはブロイヤーとスタム問題の中でも周知のことです。二人が争う中でもカンティレバー自体はトラクターのシートで使われていたのはその当時から例えに出されていました。

 

そんなトラクターのシートを採用してカンティレバー構造の椅子を作ったカスティリオーニ兄弟のメッザドロには何かの意図を感じられます。

さらにカンティレバーを前後逆にしていることもそれに拍車をかけますね。

これがこの椅子をアイロニーと評する理由です。

 

これは余談なのですが、1940年頃にミース・ファン・デル・ローエがトラクターのシートを椅子にした場合のスケッチが残されているのですが、それがこのメッザドロそっくりなんです。

因果関係は不明ですが、たまたま似たのか、それとも・・・?

 

メッザドロは1970年にイタリアのZanotta(ザノッタ)社が生産を開始し、現在まで正規品の製造販売を続けています。

イタリアンモダンデザインの名作椅子の一つです。

 


ちなみに座り心地ですが、見た目通りの座り心地なので特筆すべきことはありませんが、座るのはけっこう怖いです。動画を撮りましたのでご覧ください。

『曲がってしまうのではないか』『倒れるのではないか』と少しひやひやしますけど大丈夫です。

勢いを付けて座るとまずいですけどね。

 

>>メッザドロ商品販売ページ

【ZANOTTA/ザノッタ】メッツァドロ MEZZADRO
MEZZADRO(メッツァドロ)はイタリア人デザイナー「アキッレ・カスティリオーニ & ピエロ・ジャコモ・カスティリオーニ兄弟」が1957年にデザインをしたスツールです。 当時はトラクターのシートを座面に採用しており、バイクのピン、スチール製のクロスボウ、帆船の木を組み合わせてデザインされています。

 

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