イームズラウンジチェアのストーリー | 名作家具とデザインの話

イームズラウンジチェアのストーリー

ハーマンミラー社にて1956年から現在まで製造販売されている代表的プロダクトの一つといえば写真の”イームズラウンジチェア”です。

あまりにも名作過ぎて、人生で見たことが無いという人の方が少ないかもしれません。

成形合板と牛皮革とフォームラバー、そしてアルミダイキャストベース。

組み立て分解可能で、肘掛で背を支えるという奇妙なディテール。それでいてこの重厚で魅力あふれるデザイン。

どれをとっても素晴らしく、パーソナルなチェアの最高峰です。

ハーマンミラー社のHPにはこのラウンジチェアの説明に「19世紀のイギリスのクラブチェアを20世紀版に解釈したものと評される」と書いてありますが、これはどういうことかも書きますね。

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イームズラウンジチェアが登場したのは1956年です。

【からだを温かく受け入れてくれて、野球の一塁手のミットのように、よく使われるイス】
引用:ハーマンミラー物語P.120

という想いでこのラウンジチェアとオットマンが出来上がったそうです。

それが、

【19世紀のイギリスのクラブでの紳士のように、男と男が心置きなく集い、談笑できる環境、それを20世紀のイスの形で、というイメージでもあったということです。】
引用:ハーマンミラー物語P.120
ということだそうなんです。
発売当時は$404で、当時の消費者物価指数とか調べてないんであれなんですが高かったんだと思いますよ。きっと。(いい加減)
今でこそこのラウンジチェアは誰が見てもその重厚かつ端正なフォルムに憧れるものですが、発売時はどうもそうじゃなかったそうです。

【しかし、無条件でこの椅子に一票を投じる人ばかりではなかったということです。これまでのイームズ・チェアの、軽さ、エレガンス、シンプル、ローコストから外れているというのです。チャールズ自身は、『外づらは悪いかもしれない、しかし、多くの人たちに楽しんで使ってもらっている』といっていました。】
引用:ハーマンミラー物語P.120

なんてことが書いてあるのですが、外づらが悪いってそんな馬鹿な!といった感じですよね。

それから、今までのイームズプロダクトに比べると、急にコストをかけて重厚な見た目になり、今までのシンプルさはどこに行ったんだ!みたいな意見もあったみたいです。

それが月日を経つにつれ、これを手に入れることが一つのステータスになるとまで普及しました。
今では想像がつかない評価ですが、まだ当時としてはあまりに優れすぎていたゆえに価値が伝わりづらかったのかもしれませんね。

家具は評価されるのに時間がかかるものです。
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